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【楽しく学ぶ数学の文章題】第11回:高校入試対策|変化の割合とグラフの読み取り|よくあるつまずきと攻略法

数学
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こんにちは!今回は、前回に関連して「変化の割合とグラフの読み取り」を取り上げます。このテーマは高校入試で毎年のように出題されています。

「公式は覚えているのに、なぜか得点できない…」

そんな人こそ、つまずきポイントにしっかりと向き合いましょう!今のうちに、よくあるミスを洗い出し練習しておきましょう。

【基本の公式】変化の割合ってどんな問題?

さて、変化の割合とは、「ある量が、時間などの変化に応じてどれだけ増えたか・減ったか」でしたよね。

例えば、高校入試では、中2までに習った内容でこんな形で出題されます。

  • 折れ線グラフから「変化の割合」を求める
  • 「どの時間帯で変化が最も大きいか」を選ぶ
  • グラフを見て「気温が一番高い時間」「横ばいの時間」などを答える

まずは、基本の公式をおさえましょう。

変化の割合の公式

変化の割合 = (後の値−前の値) / (後の時刻−前の時刻)

とにかく、これが基本!前回の「ある区間のグラフの傾き」を求める計算も同じ公式です。そして、これは一次関数も二次関数も同じ公式でしたね。

中学生がよくつまずくポイント3選と対策

それでは、高校入試によく出る「変化の割合」の練習にあたり「何にミスしてしまうのか」を見ておきましょう。

そのミスはしないですむね

そのとおり!

時間と時刻をまちがえる!

例えば、「9時から12時まで」は何時間? → 正解は「3時間」。

ところが、「9、10、11、12」で4時間と数えてしまう人も。こんな単純なミスで不正解となっては、とても悔しいですよね。

まず、焦っちゃだめだね

🔔対策: これは「🕛時計のイメージ」を使い、あわてないで「時間の長さ」を確認!

計算式の順番や符号をミスする!

つぎのよくあるミスは、変化量の計算に関するものです。公式は、変化量=「後−前」でわかっているのです。ところが、数値の当てはめ方を間違えるミスがあります。

例えば、「19から16への変化量」これを「19 – 16=3」としてしまうミスがあります。

これは、問題文から受けるイメージかもしれませんが、計算の段階では、公式どおりに計算すればよく「16(後) -19(前)=-3」となります。また、「-」符号のつけ忘れにも注意しましょう。

🔔対策: まず、数値を正しく公式にあてはめましょう。そのうえで「増えたか?減ったか?」を判断。

グラフをなんとなく読んでしまう!

最後に、グラフの見た目で思い込むミスです。特に変化の割合をグラフの見た目の印象だけで判断するのはNG!

そのなかでも「グラフの直線の傾き」の判断に注意しましょう。

どちらの変化の割合が大きい?

では、つぎのグラフは、どちらの変化の割合が大きいでしょうか?

どちらの変化の割合が大きい?

この2つをパッと見れば、B君のグラフの方がA君よりも傾きが急ですね。と、いうことは…???

😨実は…「傾きが急に見える」=「変化の割合が大きい」とは限りません!

なぜなら、グラフの目盛の取り方に影響されている可能性があるからです。実際、上のグラフでは、目盛の数値がないので何も判断できません。

同じグラフ上では、複数の「変化の割合」が見比べられる

では、つぎのスライドを見てください。縦軸の単位は「メートル」、横軸は「分」です。

同じグラフ上であれば、縦軸・横軸の目盛は共通です。これならば、「傾き」を見比べて「変化の割合の大きさ」を判断できます。

それで、試しに上の2つのグラフを、同じグラフ上にかいてみました。すると2つの直線の「傾き」の印象が変わってしまいました。

同じグラフでは…

※縦軸の単位:「メートル」横軸:「分」

グラフ問題では「変化の割合」を公式で求めることが必要

つまり、グラフ問題では、必ず変化の割合を公式で求めて、数字の根拠を持たなければならないということです。

グラフ問題の「変化の割合」攻略法
 ① 変化の割合は、問題文やグラフから数値を読み取り、公式で求める。
 ② グラフの見た目で判断してはいけない。
 ③ 同じグラフ上であれば、複数の直線の傾きを比較できる。(縦軸・横軸の単位がそろう)

高校入試「変化の割合」問題

実際、高校入試の問題文を見ると、いろいろなものがあります。例えば、複数のグラフの縦軸・横軸の目盛の取り方が違うもの、グラフが一切なく表で数値が示されるものなどです。

しかし、中2までの内容のものが多くある程度パターン化されています。ですから、練習さえすれば得点できる問題ともいえます。苦手でも大丈夫!元気を出してがんばりましょう。

「変化の割合」まとめ

では、これらの「変化の割合」は、どのように求めればよいでしょうか?

やはり、公式の計算で「変化の割合」を確かめることが必要です。
問題文やグラフから数値を正しく読み取りましょう。

上のグラフでは、次のように読み取った数値を用いて「変化の割合」が計算できます。

  • A 君の変化の割合:500m ÷ 10分 = 50 m/分
  • B 君の変化の割合:40m ÷ 5分 = 8 m/分

このように「変化の割合」の公式を用いて計算することで、A 君の変化の割合の方が大きいことが確かめられました。

このように、グラフの「見た目」ではなく、「計算」で判断することが大切!

グラフ問題では、必ず変化の割合を公式で求めて、数字で根拠を持って答えましょう。

例題で攻略!グラフ問題にチャレンジ

▼ 問題 :ある日の気温の変化をグラフで表したとき、以下のようになっていました。

時刻気温(℃)
9時10
12時19
15時16

(1):9時から12時までの変化の割合を求めなさい。

(2):12時から15時までの変化の割合を求め、符号もつけて答えなさい。

(3):以下のうち、正しいものをすべて選びなさい。
 ア:気温が最も急に上がったのは9〜12時
 イ:気温が一番高かったのは15時
 ウ:12〜15時の間、気温は一定だった
 エ:変化の割合が正になる時間帯がある

答えは、こちらをクリックしてね。

練習問題で力試し!

では、自分の力でやってみましょう!

練習問題:通学中の移動距離

ある中学生が家から学校まで歩いたときの移動を、グラフに表したものがあります。

時間(分)距離(m)
00
10800
201200

(1):0〜10分の変化の割合(分速)は?

(2):10〜20分の変化の割合はどう変化した?

(3):正しいものをすべて選びなさい。
 ア:ずっと一定の速さで歩いた
 イ:途中で速さが変わった
 ウ:10分間止まっていた
 エ:後半の方が速い

※解答は次回の記事です。

まとめ 「変化の割合」は「グラフを読む力」!

では、今回のまとめになります。

「変化の割合」は、どれだけ増減したかを表す重要な視点!
グラフの形や流れを読み取る力 + 正しく公式に当てはめて行う計算がカギです。
入試ではよく出るからこそ、今のうちにつまずき」をつぶしておこう!

🎁 学習プリントプレゼント中!

今回の内容をまとめた書き込み式プリント(解答・解説つき)を用意しました!

そして調子が出てきたら、たくさんの問題を解いて納得することが大切です。

きちんとこれだけ公立高校入試対策問題集 数学 改訂版

では、また💛

例題の答え:(1)3(2)-1(3)ア、エ
解説
(1)(19−10)/(12−9) = 3 (℃/時)
(2)(16−19)/(15−12) = −1 (℃/時)(※マイナスを忘れずに!)
(3)ア:○(3℃/時の上昇)、イ:×(一番高いのは12時)、ウ:×(気温は下がっている)
   エ:○(9〜12時が正の変化)

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