こんにちは!
さて、平方根が登場する文章題は、面積から一辺を求めたり、対角線を求めたり、面積比を扱ったりとテーマがバラバラに見えます。そのため「どうしてここで平方根なの?」と感じる中学生は多いものです。
しかし、これらの問題には共通する「ひとつの理由」があります。
それは、二乗して作られた量を元の一次元の世界に戻すという流れです。この視点を持つと、平方根は特別な計算ではなく、自然な操作として理解できるようになります。
※この記事は「平方数と平方根の便利な使い方【中学生向け例つき】」の続きです。平方根が文章題でどのように使われるか、もう少し深く知りたい方向けにまとめています。
面積・体積から長さを求める(平方根の最も典型的な場面)
正方形の面積や立方体の体積から一辺の長さを求める問題では、もともと二乗や三乗の世界で作られた量を扱っています。文章題の中では最も自然に平方根が現れるパターンで、理解の土台にもなります。
つまり、正方形・立方体の「面積=一辺×一辺」、「体積=一辺×一辺×一辺」の関係です。
このタイプの問題で求めるのは、一次元の「一辺の長さ」です。だから、二乗された量(面積)を、掛け算する前の元の長さ(一辺)に戻す必要があります。
そこで、この「逆操作」として平方根が登場します。
👉このパターンが、平方根を理解するための「基本」です。
距離の合成(直角三角形がある構造)
つぎに、縦と横の距離をまとめて「まっすぐの距離」を求めるパターンです。「縦の長さ(距離)²+横の長さ(距離)²」という形で二乗が使われます。これは、直角三角形の「三平方の定理」の考え方です。
このタイプも、最後に求めたいのは「長さ」です。やはり、二乗して合成した値を「一次元」に戻す必要があります。そこに平方根を使う必要性があります。三平方の定理の知識を使えば、簡単に直線距離(直角三角形の斜辺にあたる長さ)が求められます。
見た目は違っても、ここでも「二乗の世界 → 一次元の世界」という流れが働いていますね。
👉「三平方の定理」は、中学生の文章題では平方根の計算、図形の知識などを複合的に問えるので、入試では最頻出の単元です。
面積比から辺の比を求める(比の文章題での平方根)
また、図形の面積比から、辺の比を知るために平方根が必要になるタイプの文章題もあります。
面積比は、辺の比を二乗したものになっています。これは、図形の「相似比」などでも学習しています。
たとえば面積比が 1:4 なら、辺の比は 1:2 ということができます。これは、面積が「二乗の世界」の量だからです。文章題では、面積比から辺の比に戻す場面がよくあり、そのときに平方根が必要になります。
つまり、二乗された比を一次元の比に戻すための操作として平方根が登場するわけです。
👉「比」の問題でも、平方根の役割は「元に戻す」ことに変わりません。
体積から一辺を求める(逆操作の考え方を広げる)
最後に、立方体にも目を向けておきましょう。立方体の体積は「一辺×一辺×一辺」という三乗の世界で作られています。この体積の求め方は、小学校の算数で学んでいます。
その逆の「体積 → 一辺」が出てくるだろうと思いますよね😊
そのとおりです。この場合の一辺は、平方根ではなく、「三乗根」といいます。
中学では三乗根を深く扱いませんが、「三乗された量を元に戻す」という考え方は、平方根と同じ「逆操作」の仲間です。
この「体積から一辺を求める問題」もあります。「三乗!どうしよう!」と焦らなくても大丈夫。二乗の逆操作を理解していれば、同じように解くことができます。
👉量を作った操作ができれば、「当然に逆向きもたどれる」という視点を持ちましょう。平方根の文章題全体が整理され、見通しがよくなります。
すべて「二乗された量を元に戻す」だけ
ここまでの問題に共通するのは、どれも「二乗された量を元に戻す」という流れです。面積も、距離の合成も、面積比もすべて二乗の世界で作られた量を扱っています。
このような文章題に苦手を感じる人は「文章に惑わされただけ」かもしれません。
求めたいものが、一次元の長さや比であれば、二乗をほどく必要があります。そのときに平方根が登場します。平方根が出てくる文章題には、このシンプルな流れがあるだけなのです。
👉平方根は特別な計算ではなく、ただの「二乗の逆操作」です。この視点を持つだけで、文章題はかなり気楽なものになります。
平方根が出る「サイン(前兆)」をチェック
文章題を読むときには、「ここ、平方根が出るかも」と気づけると、問題の見通しがよくなります。試験の場で多少焦ってしまったとしても、このサインを見落とさなければ、冷静に解くことができます。
「面積から長さに戻す」「距離を合成している」「面積比から辺の比に変換する」「二乗の式が出てくる」「元に戻す操作が必要」などが平方根を使う「サイン」です。
これらのサインを知ると、平方根が出てくる方がむしろ自然に感じられます。これまで√記号や平方根が出る文章題に感じていた「ドキドキ」や「不安」が減ります。

👉これらの「サイン」を自分で判断できることが、文章題に向き合う際の大きな自信につながります。
二乗 → 一次元に翻訳するミニ練習
さて、そろそろ例題を使って「どこが二乗の世界?」「何を元に戻している?」と考える練習がしたくなりませんか?
これまで説明してきた「面積から一辺」「対角線」「面積比 → 辺の比」などの典型的なパターンを体験すれば、平方根が出てくる文章題の見え方が一気に整理されます。
当サイトでは、この記事に関連するミニ練習のプリントを用意しています。
プリントの入手先
当サイトでは、この記事にちなんだ無料プリントをLINE「中学生の道具箱」からご案内しています。
現在、中学生向きの数学(学年別)、文章読解・作文練習・楽しい英語読解(無学年式)のプリントがあり、いずれも無料でご利用いただけます。手持ちの教材が上手く進められないとき、いつもの勉強の気分転換などに楽しくお使いいただけます。
この記事のミニプリントは、LINE「中学生の道具箱」に登録後、ご利用いただけます。もちろん、登録・解除はいつでもご自由です。どうぞ安心してご利用ください。
👉頭の中は、手を動かして「試す」ことでよく整理されます。
平方根は「元に戻す操作」と知れば文章題が怖くなくなる
平方根が出てくる文章題は、一見バラバラに見えても、実はすべて同じ構造を持っています。二乗して作られた量を、元の一次元の世界に戻すための操作が平方根です。この視点を持つと、平方根は「特別な計算」「難しい計算」ではなく、あたりまえで「自然な流れ」に感じられます。
こうなれば、文章題を思いのままに練習することができます。理解が安定すれば、練習を重ねることができます。面白いくらい「文章題」に自信がついてきます。
それは、もうすぐです。では、また💛
平方根の基本的な使い方を復習したい方は、「平方数と平方根の便利な使い方【中学生向け例つき】」もあわせてご覧ください。
