こんにちは!さて、今回は、前回に引き続き、平方根の文章題をやってみましょう。この記事を読めば、「文章題の読み解きポイント」がガッチリ!つかめます。
平方根ってどんなときに使うの?
ところで、ルートが出てくる文章題になると「難しそう…」と感じてしまうのは、どうしてでしょうか。もしかすると、見慣れない√記号のせい?
でも、「平方根」をどこで使うのかを知っていれば、√記号を見ても「ドキッ」とはしないですみますね。
例えば、次のような場面で平方根が使われています。
1. 正方形の面積から一辺の長さを求める
2. 直角三角形の辺の長さを求める(ピタゴラスの定理)
3. 距離や速さに関する問題で式を立てるとき
つまり、問題文に「正方形の面積」「直角三角形の辺」「距離や速さ」といったワードがあったら、「平方根」を取り扱うことが多い、と思ってもよさそうです。
平方根の文章題デモンストレーション
では、ウォーミングアップをかねて、基本の文章題で解き方を整理しましょう。
例題1:ある正方形の面積は64㎠です。この正方形の一辺の長さを求めなさい。
まず、解き方のステップを確認します。
解き方
ステップ1:問題文の意味を整理→整理した情報で図を描く
ステップ2:式を立てる
ステップ3:平方根を使って解く

答えは、8cm²です。
これで、基本の文章題は3ステップで解けました。もう「基本の解き方」はバッチリ!

でも、別の文章題はどうなの?

いろいろな文章題も、解けるようになりたいね!
文章題の読み解きポイント3選
さて、「平方根の文章題」では、「読み方にもポイントがあるのでは?」と思いませんか?
もちろん、平方根の問題文には、いくつかの特徴があります。
ですから、「平方根」の文章題を解くときには、以下の「ポイントを意識して読む」と、グッとわかりやすくなります。


「ポイント読み」をさっそく試したい!
実践で使ってみよう!読み解きポイント3選
それでは、例題を読み、ポイント①~③を見つけましょう。「ポイント読み」をスタートしてください。
例題:ある長方形の面積は72㎠で、縦の長さは横の長さの3倍です。横の長さを求めなさい。

ポイント読みのコツ
もし、例題のポイントが見つからなかったら、つぎの手順どおりに読みましょう。
- まず、問題文を最後まで読む。
- つぎに、最後の一文をチェックし、求めるものを確かめる。(ポイント①)
- また、問題文の数字の関係を確かめる。(下線、図に整理)(ポイント②)
- そして問題文のキーワード「cm²(平方センチメートル)」をチェック。(ポイント③)
- 最後に横の長さをxとし(ポイント①)、式をたてる。(ポイント③)

問題文の読み方がわかった!

ポイント①は、式をたてるときにまた登場しましたね
計算のつづき
3x²=72 → x² = 24 → x = √24 = √(2²×6)= 2√6(cm)
答え:横の長さは2√6 cm
このように、ポイントにそって問題文を読めば、数字の情報が整理されます。そして、整理された情報は図に描けますから、解き方のステップが自然に見えてきます。
練習問題(基本〜標準レベル)
では、練習してみましょう。「こちらをクリック」ボタンから、練習問題と応用問題の用紙が印刷できます。

自分用に使ってね
練習問題
問1:面積が81㎠の正方形があります。この正方形の一辺の長さを求めなさい。
問2:ある長方形の縦の長さは横の長さの2倍で、面積は98㎠です。横の長さを求めなさい。
問3:直角三角形で、2辺の長さが6cmと8cmのとき、斜辺の長さを求めなさい。
ヒント:問3のキーワードは、「直角三角形」「斜辺」→ピタゴラス(三平方)の定理
答えは、こちら
応用問題にチャレンジ!
さらに、応用問題もあります。難しく考えずに、「ポイント読み」でチャレンジしてね。
応用問題
問4:ある正方形の面積は小数で、12.25㎠です。このとき、一辺の長さを求めなさい。
問5:ある直角三角形の斜辺の長さは13cm、1つの辺の長さは5cmです。もう一方の辺の長さを求めなさい。
ヒント:問4の面積は、小数。小数を整数化する方法を考えよう。
解答とヒントは、こちら
まとめとアドバイス
最後になりますが、平方根の文章題には、いくつかのパターンがあります。ですから、数学の問題としては、むしろ解きやすいといえます。
でも、残念なことに、このパターンに気づく前に、「平方根が苦手」と思いがちです。
また、高校入試には「平方根」がよく出題されています。これも「練習しておけば、必ず得点できるから」。そう思いませんか?
まとめに、ひとこと!
文章題の最終ポイントは、「式にどう表すか」で、「そこまでをひとつひとつ丁寧に考えること」です。そして、「平方根の意味をしっかり理解すること」です。
たとえ難しそうに見えても、パターンを押さえて練習すれば確実に得意になる!それが、「平方根」です。では、また💛
答え
練習問題 : 問1:9cm 問2:7cm 問3:10cm
応用問題
問4:答え:3.5cm
方程式の両辺に√100(=10)を掛けると小数が整数になる。両辺に掛けることに注意
問5:答え:12cm
11²=121、12²=144、13²=169、14²=196、15²=225は、覚えておくと便利




