みなさん、こんにちは! さて、中学校で学習する乗法公式は数学の基礎ですね。そこで今回は、乗法公式を使いこなして応用問題をスムーズに解くための例題を用意しました。この例題を通じて、方程式や問題の読解力アップにチャレンジしませんか?
乗法公式とは
まず、乗法公式をおさらいしましょう。なぜなら、乗法公式は、文字式を展開したり、因数分解したりするだけでなく方程式を解く際の必須の技だからです。つまり、乗法公式を理解し、反射的に使えるまで徹底的に練習することが応用問題攻略への第一歩です。タイマーで測り時間内に解けるように練習しましょう。

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方程式の解を求めるプロセス
では、「反射的に使える」とは何でしょうか。例えば、X²-6X+9=0という方程式を見た時に、どこに目がとまりますか?
Xを求めるためのプロセス
① まず、「9」です。9=3²です。
② つぎに、「-6X」です。-6X=2×(-3)×Xです。
③ これは、X²-6X+9には平方公式が使えそうです。
④ X²-6X+9=(X-3)²=0よって、X=3です。
このように、プロセス③は①②の数字から平方公式に気づいたものです。
つまり、この「気づき」が、公式を「反射的に使える」につながり、さらに方程式の解へと向かうのですね。

数字からピンとくることが大事なんだね

計算練習をすれば、だれでも気づくようになりますから
安心してね
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応用問題1:面積の計算
まず、つぎの例題を見てみましょう。問題文を文字と式に、そして方程式を立て解を求める練習です。

さて、この例題のように「応用問題」には文章問題が多いですね。文章問題では、どのようなプロセスで考え、答えを求めればよいのでしょうか。

解き方のヒント
① 何を求めるのか?(ピンクの枠) → 最終的には、Xを含む方程式を立てる。
② 問題文の下線部について簡単な絵をかき問題を整理する。
③ 問題文の下線部を文字や式にすると、どのような関係か?
解説
① 花壇の面積を、Xを使って表すと、X²+4X(平方メートル)です。
② 問題文より、花壇の面積は(X²+20)平方メートルよりも8平方メートル広いので、
つぎの式が成り立ちます。 X²+4x=(X²+20)+8
③ この方程式を解いてXの値を求めます。
X²+4X=X²+28、4X=28、X=7 答え X=7
応用問題2:連続する整数の積
さらに、2問目の例題です。第1問の解き方を参考にして解いてみてください。

それでは、解き方のヒントのスライドも見てください。

解説
① 小さい方の整数をnとすると、大きい方の整数は(n+1)と表せます。
② 問題文より、つぎの式が成り立ちます。
(n+1)²-n²=21
③ この方程式を解いてnの値を求めます。
(n²+2n+1)-n²=21 2n+1=21 2n=20 n=10
④ したがって、小さい方の整数は10、大きい方の整数は11です。
答え 2つの整数は10と11
応用問題の攻略法
さて、2つの例題でわかるように、数学の応用問題には乗法公式、方程式、文章読解などの要素があります。そのため、応用問題には基礎問題に比べると解くための作業が多くなります。この作業がうまく進まないと「数学への苦手感」「文章問題は嫌い」につながりそうですね。
でも、別の言い方をすれば「この作業のプロセスを意識し、順序よくトレーニングすることで応用問題への対応力アップが見込める」ですね。

作業プロセスを考えて練習すればいいんだね
応用問題トレーニング
それでは、応用問題を解く作業に着目したトレーニング方法を説明します。この順序は、応用問題を解くための順序と同じなので、苦手な場合はできるだけ順序を変えずに練習することをおすすめします。
トレーニングの順序
① 乗法公式を用いた計算問題がスラスラ解けるまで徹底的に練習する。
② 方程式の基礎問題で乗法公式を使いこなす。
③ ①②が問題なくできるようになったら、問題文から情報を取り出し方程式を立てる練習をする。
④ ③の練習において自分の苦手なタイプの問題文の傾向を確かめる。
⑤ 苦手なタイプの応用問題を徹底的に練習する。
文章問題の読解力アップ
ところで、数学について「計算問題は解けるのに文章問題だけが苦手」という人がいます。これは、「問題文から必要な情報をうまく取り出せないこと」も原因のようです。この原因を何とかできないでしょうか。
読解の方法
それでは、応用問題2の読解を一緒にやってみましょう。
読解の手順(応用問題2)
① 問題文は「何の話」か → 「連続する2つの整数について」の話
② 何を答えればいいか → 「連続する2つの整数」を答える。
③ 問題文の情報に線を引き、必要なら簡単な絵や図も描き、問題を整理する。
④ 問題文の情報を文字や式で表す。→ 「連続する整数」は、nとn+1で表せる。
⑤ 連続する整数の関係性を式にする。→ 方程式を立てる。 このスライドは、こちら
このような順序で、問題文を読み解けば確実に方程式が立てられます。そして問題文から情報を取り出し、文字や式にすることに慣れると①②③④⑤を素早く行うことができますね。
文章を読むのが苦手なら
しかし、文章を読むこと自体が苦手な人もいます。これは、「問題文の意味や内容をつかむのが苦手」「国語が嫌い」という状況かもしれません。もし、このような場合は、基礎の計算練習はしっかり行いつつ、多少遠回りでも文章そのものに慣れることから始めた方がよいです。
具体的には、身近にある雑誌や新聞の記事などを読み、要点をつかむ練習をおすすめします。
この練習用の文章は、小説のように長いものだと時間がかかりすぎます。できるだけ毎日練習したいので、分量が短く要点がつかみやすいものがおすすめです。まず、毎日1記事を読み、その内容を人に話すことから始めてみてはどうでしょうか。国語力アップにもつながり一石二鳥です。

まとめ
今回は、乗法公式の応用問題を通して、つぎの3つのスキルをみがくことを目指しました。
3つのスキル
① 乗法公式の応用力
② 方程式の解く力
③ 文章問題を理解し、式を立てる力
これらのスキルは、今後の数学学習において非常に重要です。しかし、焦りもまた禁物です。今回の例題のように順序だてて練習すれば、それぞれの力が必ずつきます。がんばってくださいね。
そして、もうひとつ言えることがあります。
もしも学習がうまくいかない時は、自分が理解できるところまで戻り、そこから順序よく学習することが大切です。こちらの記事も参考にしてください。では、また💛






