苦手をなくす「比例」と「図形のつながり」の練習法
「あ、やっちゃったな」的「惜しいミス」からスタート!
中3のみなさん、こんにちは!毎日、楽しく問題練習していますか?
ところで、こんな経験ありませんか?
「角の二等分線…?とりあえず相似でしょ?」「比?順番はどっち〜😨」
実はこれ、すごくよくある「惜しいミス」です。前回やった「相似」問題を一生懸命練習しているうちに、複数の三角形の辺の比=「相似比」みたいな連想・・・。
今回は、「あるあるミス~角の二等分線」でわかる、「比例と図形のつながり」です。
4コマ漫画「比か?相似か?それが問題だ!」
まず、2人の会話を見ていきましょう。どうも頭の中は「相似」でいっぱい…?

📌 会話のポイント:比を使う場面があると、無条件に「相似比」と思い込んだり、順番を逆にしたり…
➡️ この小さなズレが入試では「なにか決定的な差」につながることもあるんです!
それでは、この2人は何を間違えたのか、よく見ていきましょう。
なんで角の二等分線に「比」が出てくるの?
では、今回の本題に入りましょう。図形問題で「比」が出てくると、「相似比」を連想する中3生は多いです。でも、その「比」が「相似比」でなかったら、もう答えにたどり着けなくて頭の中はグルグル…。この2人も「惜しいミス」をしてしまったようです。それは、…。
残念!その連想は「思い込み」です。
まず、図形問題に複数の「三角形」や「辺の長さ」が示されていても、三角形の「相似比」とは限りません。

だったら、何なの?

角の二等分線の定理はどうかしら
はい、正解!それでは、つぎに「角の二等分線」と「比」の関係、これをしっかり確かめましょう。
角の二等分線の基本ルール\これが鉄則です!/
角の二等分線のかきかた
では、角の二等分線のおさらいから始めましょう。コンパスを使ってかけばいいのですよね。
- まず、角の頂点にコンパスの針をおき、2辺と交わる円をかく。
- つぎに、円と辺の交点にコンパスの針をおき、同じ大きさの円をそれぞれかく。
- 円の交点と角の頂点を線で結ぶ。→ 角の二等分線
だまされないで!それ、ホントに相似?
さて、つぎの図を見てください。あなたは、どのように感じますか?
三角形ABCの角Aの二等分線と辺BCとの交点がDです。そして、たしかに、複数の三角形がありますね。

では、この図の△ABDと△ACDの関係はどうでしょうか?
∠BAD=∠CAD、AB:AC=BD:CD これでは、相似の条件に合いません。
一見、「三角形の相似比」の問題に見えたとしても、相似の条件(カギ)がなければ、前回の「宝箱」は開かないし、「お宝」(性質)は使えないということでしたね。
それに、この図は、前回の裏ワザ「相似の3パターン」(ちょうちょ型:左右対称に重なる、重なり型:小さい三角形が大きい三角形の中にある、反転型:向きが逆になっている)のいずれでもありません。そこに気づいて「相似比じゃないかも…」と考え直すのもいいですよね。
では、どうするか。
このような場合は、「相似」のことはいったん忘れて読み返しましょう。
角の二等分線の定理
「三角形ABCで、点Dが辺BC上にあり、ADが∠Aの二等分線のとき…」これは、ADが∠Aの二等分線、つまり「角の二等分線」です。
角の二等分線:図に合わせて比例式をよく覚えよう
AB : AC = BD : DC
📌この式の「比の順番」がとっても大切!これは、図を見て正確に覚えよう!
例えば、この比例式を色分けします。すると、正しい比の順番がよくわかりますね。
AB : AC = BD : DC
例題にチャレンジ!
では、上の図を使って、つぎの問題をやってみましょう。
【問題】
三角形ABCで AB=6cm、AC=4cm、BC=5cm。ADは∠Aの二等分線。点Dは辺BC上にある。
BDの長さを求めなさい。
解き方ステップ
① 角の二等分線の性質より、AB : AC = BD : DC
→ 辺の長さで比例式を作ります。
6 : 4 = BD : DC → 3 : 2 = BD : DC
② BC = BD + DC = 5cm
→ 求めたいBDを x とおけば、DC =(5-x) と表すことができる。
①より、
3 : 2 = BD : DC = x : (5-x)
また、比例式では、「内項の積と外項の積は等しい」から、
2x = 3(5-x) = 15 -3x
よって、x =3 BD = 3cm(答え)
残念!よくあるミス
ところで、比例式の問題ではこんなミスが多発中。気をつけて練習しようね。
- AB : AC = DC : BD と逆に書いてしまう。(図と色分けを思い出して!)
- 複数の三角形があると、それだけで相似だと思い込む。(宝箱のカギがないよ!)
- 比例式「内項の積と外項の積は等しい」を覚えていない。(これは覚えよう!)
まとめ:このタイプの「比」、見抜けるようになれば強い!
さて、「三角形の比」が必ずしも「相似比」じゃないってこと、もうわかったよね!では、このタイプの「比」をまとめておきましょう。
- 相似じゃなくても、比を使う問題は高校入試で頻出!
- 「公式」で覚えようとするのではなく、図とセットで「つながり」をイメージしよう
- 今日のキーワードは【角の二等分線】【比の順番】【辺の対応関係】!
おまけ:理解度チェックにチャレンジ!
では、今回の内容「比と相似の使い分けミニテスト」を Googleフォームで3分チェック!アカウントを持っている人は、気軽に試してね。
得点 | 理解度の目安 | コメント |
9〜10点 | 安定 | 相似条件と比の使い分けができている |
6〜8点 | 基礎OK | 比例式の順番や理由説明を見直そう |
0〜5点 | 要復習 | 相似と比の違いを整理して学び直そう |
練習プリント
今回の内容をもう少し練習したい人は、下のボタンをクリックしてプリントして使ってね。
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次回予告:角の二等分線と相似が「同時に出てくる」問題、解ける?
さて、今回のテーマで「三角形と比」の関係はつかめましたか?でも、油断できないことがあるんです!
実は、高校入試では「角の二等分線と相似がセットで出題される」ことも…!
「え~別の話じゃないの~!?」
たしかに、「角の二等分線」と「相似」は別の話です。ところが、これがセットになった問題もあるんです…😣。この記事内では、「複合タイプ」といっておきますね。
次回は、その「複合タイプ」にも挑戦しましょう!「比→相似→計算」までつながる図形の流れを、整理して解けるようにしていきましょう!お楽しみに!
では、また💛



